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Orval~オルヴァル~ 【孤高】 [ベルギーのビール]

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世にある万物の中で、こんなにいい香りのものに出会ったことがない。芝生とか花とか土とか・・・ガキの頃、土手の芝生を段ボールで滑った時のあの香りなのかなあ。ものすごく安心する、懐かしさを感じる香りがいつまでもいつまでも鼻腔の奥に優しくエコーし続けます[ぴかぴか(新しい)]

好きなものに順位をつけるのは本意ではないのですが、海外ビールの中では間違いなく一番好きなビールです。ベルギーにあるオルヴァル修道院で醸造されているビールで、世界に7つしかない「トラピストビール」の中でも際立って個性的なビールです。


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栓抜きを王冠にかけて軽くひねると、ぷしゅーと威勢良くビン内部のガスが放出される。瓶内発酵していた酵母達の呼吸の証だ。その瞬間瓶の周り、いや、部屋中がえも言われぬ良い香りで満たされる。世界中の果実を集めた果樹園の中に突然放り込まれたみたいな昇天感。

ひたすらドライな飲み口。少量だけ口に含んでも口の中で豪快に膨らんでシュワワワ~と溶けていく。その後に残るのは柑橘系の図太い苦味、ヨーグルトのような甘酸っぱさ、そして鼻に抜ける草のようなハーブのような、柔らかく浮遊感のある香り。もうこれは何とも形容できません。オルヴァルの香りと言うしかない。それくらい他の何にも変えがたいアロマです[ぴかぴか(新しい)]

オルヴァルは食前酒に良い、とか書いてる本もありますが、怪しからん。あっしは必ず最後です。この香りを胸いっぱいお腹一杯に満たして、その至福感のまま寝るのが最高の贅沢です[るんるん]


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このビールの孤高ぶりを称して「オルヴァルに似たビールは世界にはない」とよく言われます。が、猫背的には「オルヴァルに似たオルヴァルは世界にはない」とも言えると思います。

これまで数え切れないほどオルヴァルは呑んできましたが、一つとして同じ味だったものはありません。前に呑んだのに比べて苦かったり、甘かったり、色が濃かったり、酵母の香りが強かったり・・・。これは決して、醸造技術が未熟だからではありません。ビン詰め直前に新たに瓶内に酵母を入れ、ビン内部でさらに発酵&熟成をすすませる「ボトルコンディション」という大変高度な醸造法を採用しているからです[ぴかぴか(新しい)]

簡単に言えば、店の棚に並べられてご主人に出会うのを待っている間にも、ご主人の家の冷蔵庫で保管されている間にも、オルヴァルの瓶内では酵母達が活動を続けていて、少しずつ香味が変化していっているのです。

ちなみにてっぺんに書いた「芝生、花、土」という香味の印象はあっしが一番好きな産後半年~1年くらいのオルヴァルの印象です。今日呑んでるのは2008年3月4日産。つまり1歳5ヶ月。

この時期になると香りはかなり落ち着いてきてます。ホップの苦味だけでなくランビック(ブリュッセルの野生酵母を取り込んで発酵させたビール。カンティヨンなど)的な酸味も出てきて、でもたまに感じる花のようなアロマと、飲み込んだ後に鼻に抜ける酵母香が間違いなくオルヴァルであることを主張して・・・と、実に複雑[るんるん] また今日目からウロコが数枚落ちました。ごそっ。


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「何だ、味の保証がないビールなのか、怪しからん[exclamation]」とか怒らずに。そんな香味の違いもオルヴァルの楽しみの一部だとあっしは思っています。

ビールが人間が作る物である以上、常に同じものになるとは限らないのは当然のことだと思います。それに、機械化された醸造プラントで常に同じ香味のビールをつくり、安定した商品を供給できる現代の醸造技術は確かに高度ではあるのだろうけど、何だか味気ない気もしませんか[exclamation&question]

コンピュータによる完全な温度調整と工程管理で造られたビールにすっかり慣れきった現代人は、「いつ呑んでも同じ香味」なのが当然の前提になってしまっています。が、本来ビールはそういう「工業製品」ではないはずです。おばあちゃんが作る漬物と同じですよ。漬けるたびに微妙に味が違う。でもそういう部分までひっくるめて「おばあちゃんの味」なわけぢゃないですか。

文明ってやつはこうして巧妙に常識と非常識をすりかえてきたわけですな。


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というわけでオルヴァルは、賞味期限の存在しないビールなのです。だってオルヴァルにとって時間とは、劣化を促す敵ではなく、熟成をすすめる味方なのですから[ぴかぴか(新しい)] EUの法律にしたがって、一応ラベルに瓶詰めされた日と賞味期限は表記されていますが、ちゃんと保管してあるならばこの期限は無視してしまっていいようです。とは言っても表記されている賞味期限は・・・

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5年間です笑 5年も待てません、あっしは[あせあせ(飛び散る汗)]

瓶詰め後1年間でもオルヴァルは劇的な香味の変化を演じてくれます[ぴかぴか(新しい)] 日本にはだいたい瓶詰め後3ヶ月くらいのが輸入されますが、最近は2008年5月産のものがまだかなり残っているみたいです。


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ボトルの形も珍しい。瓶底に沈殿した酵母をグラスに注がないようにと考えられたデザインらしいですが、何とも女性的な曲線美です。瓶の胴ではなく首の部分にラベルが貼られているのがまた何とも艶かしい[黒ハート]とか考え始めたらオッサンですよ。

注ぐ時は是非ともこの角度以上には傾けないで~↓

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瓶を傾けすぎると瓶底の酵母のオリが入ってしまいます[あせあせ(飛び散る汗)] この酵母の味を好むマニアな人はもちろんそれでいいのですが、一般的にはあまり好まれない(旨味のない魚の内臓みたいな感じ)と思われるので、瓶は傾けすぎず、グラスは豪快に傾けて、そろりそろりと注いでください。

どばどばっと注いでしまったら大変なことになりますよ、泡が[あせあせ(飛び散る汗)] ちょろちょろと注いでも十分すぎるくらいの泡ができますから。で、完全には注ぎきらないで、瓶底にちょびっとビールが残ってるくらいで終了。注ぎきろうとしたらやっぱり酵母が入ってしまうから。


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とまあまだまだ書き足りません[exclamation] 大学のレポートくらいは書きたいことあります笑 が、きりがありませんし、あっしのようなトーシロー(「素人」の業界用語ですよ、念のため)がくどくど訴えても説得力なんかたかがしれてます。そこで猫背、ブログ開設1周年記念企画として、こんな素敵な企画を・・・それは・・・

「オルヴァル修道院HPの翻訳」

おおおお~自己満の極地~[ぴかぴか(新しい)]

近日公開予定。乞うご期待。あっ、いかないで・・・[あせあせ(飛び散る汗)]

ちなみに翻訳元のHPはこちら → http://www.orval.be/





で、こちらが翻訳です↓ ぜひご覧あれ[ぴかぴか(新しい)]
http://nekoze-beer.blog.so-net.ne.jp/2009-08-15



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我が家にあるオルヴァルグッズの面々です。

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グラス。荘厳な雰囲気がたまらんっす[ぴかぴか(新しい)] アンリ・ヴァースという修道院専門の建築家がデザインしたそうです。

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ミニグラス。かわいい。王冠入れに使ってます。

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オルヴァル熟成用に買ったワインセラー。冷蔵庫だと寒すぎて、瓶の中の酵母がやる気を失ってしまうのです[バッド(下向き矢印)]

というわけでワインセラー。14度~16度の適温でオルヴァル達を眠らせてます[眠い(睡眠)] 奥のほうにいる背の高い1本、あれは下宿中のブーングーズです。

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今ある中で一番古いのは2007年12月のもの。ただいま1年半。どんな味になっとるんだろうか~[るんるん] こいつにはもう少し眠っててもらいます。

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グラス付き2本セットの箱。ちなみにこの箱の"Orval"のロゴはオルヴァル修道院HPのものと同じです。上のグラスのロゴはグラス専用にデザインされたものらしいです。

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コースター。やや黄ばんでますが笑 オルヴァルには必ず登場するこの魚は、鱒(マス)です。何ゆえビールに鱒が[exclamation&question]

イタリアのトスカナ公爵のマチルダ未亡人が、まだ修道院がなかった頃のオルヴァル(「黄金の谷」を意味する)を訪れたときに、夫の形見の金の指輪を誤って泉に落としてしまいました。

マチルダ未亡人は祈りました。「マリア様、どうかお助けください。お助けくださったらお礼にこの地に修道院を建てます。」すると、泉の底から一匹の鱒が金の指輪をくわえて水面に上がってきました[ぴかぴか(新しい)] 感激したマチルダ夫人は約束通り修道院~オルヴァル修道院~を建てましたとさ。あくまでも伝説ですがね。

だけど、コースターに描かれているのはまさに鱒が指輪を届けに上がってきた光景だし、この泉は「マチルダの泉」という名前で現存しています。今でもオルヴァルはこのマチルダの泉の水を使って醸造しているそうです。素敵[るんるん]

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瓶が入っていた段ボール。ヤフオクで競り落としました。が、未だに使い道がありません笑 巨大オブジェとして居間のテレビの上に鎮座しています[ぴかぴか(新しい)]

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【ビール情報】
Orval(オルヴァル)
原材料:麦芽、ホップ、酵母
Alc. 6.2%

【URL】
オルヴァル修道院
http://www.orval.be/

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